に投稿 コメントを残す

小学校2年生以上の初診の知能検査実施制限について

学校での特別支援教育申請のために、当院で検査を希望する方が増えていますが、すでに通院中の方々の検査を行う分で枠が埋まり、1カ月以上の待ちが発生しています。

そこで、2025年5月1日から、初診時に小学校2年生以上で、学校で支援員をつける、もしくは特別支援学級や通級指導教室にいくなどの、特別支援教育申請のために診断書作成を希望する方は、事前に知能検査(発達検査や心理検査)を行ってから受診をお願いいたします。当院では、知能検査や発達検査を実施する枠を確保できません。

知能検査の結果(特別支援教育申請のために、何年以内の検査が必要かは各市町村で異なりますので、教育委員会や学校にお問い合わせください)を持参される場合は、必要に応じての追加の評価を行ったうえで、診断をする、診断書や意見書を作成することは可能です。

引き続き、初診対象年齢は0歳から小学校4年生までです。特別支援教育申請が目的ではない小学校2~4年生の受診(たとえば、行き渋りや、ネット・ゲーム依存傾向、チックについての相談など)の際に、医師の判断で、当院で知能検査などの心理検査を実施する場合はあります。ただし、これまで通り、当院では知能検査実施のみを希望しての初診は受け付けておりません。

また、一度当院に受診したのちに、当院に通院中の方に関しては、小学校2年生以上でも必要に応じて知能検査を実施することが可能です。

検査の実施制限は、小学校2年生以上の初診で、特別支援教育申請のために診断書を希望する場合に限ってです。各市町村の発達相談や教育委員会も検査を行える場合がありますので、ご相談されてください。もしくは、知能検査と診断を合わせて初診患者に行うことができる他の医療機関の受診をご検討ください。

当院の方針は、県内で診療できる専門医療機関が少ない、低年齢の子を優先することです。初診時に小学校1年生以下で、特別支援教育申請のために来院するお子さんに対しては、これまで通り医師の判断で知能検査や発達検査を実施することがあります。また、一度受診された方に対して、責任をもって、必要な医療を提供し続けていきたいと考えております。

保育所や学校から促されて、特別支援教育申請のために受診した際に、学校や保護者が希望する検査を医学的判断で行わないことにすると、保護者がお怒りになることが増えてきました。当院は、特定の学校や市町村と何かの契約を交わしているわけではなく、当院から行政側に当院受診を促すように依頼もしておりません。当院は行政お抱えの下請け機関ではなく、医療機関なので、医学的な判断に基づき、当院でできる範囲の診療を実施してまいります。この件に関しては、配慮が必要な子の支援が遅れないように、法的根拠のない診断書求める各市町村の教育委員会と対話をしていきたいと考えております。

ご不便をおかけいたしますが、ご理解の程、どうぞよろしくお願いいたします。